TMS 東京映画映像学校

就活失敗しちゃった人への【映像業界・就活マニュアル】

2023.06.02

採用の担当者にも伝えたい「学生が本当に知りたいこと」

映像業界に入りたい人と求人を出している企業の間にいるのが我々映画・映像の学校です。
当然、毎日学生が何を思って業界を目指しているのかも知っていますし、 若手が欲しいという採用担当やプロデューサーの話も聞きます。

ですがこの両者、どこかすれ違いがある気がしています。
せっかく面談したのにお互いに定番の質問の応酬をして、当たり障りのない回答をして、結局関係があまり進展していない、だったり。

やっぱりそれぞれに思惑があって、本音トークできない部分もあるんでしょう。
そこでそれぞれがお互いに「こういうことを聞きたい」「伝えて欲しい」と思っていることをまとめてみました。

中間地点だからこそ言えることもあると思ってます。
それぞれの採用・就活が少しでもスムーズになれば!

学生(就活生)が企業に聞きたいこと

仕事の規模や職場の雰囲気は?

お宅は業界何位ですか?どれくらい儲かってますか?それって今後安心ってことですか?
そんなこと面接官に向かって聞けるはずがありませんし、むしろ現役社員の方こそ聞きたいことかも。。

数字を出されてもわからないし、ウラを取ろうにも調べようもなかったりします。
なのでこういう大きい質問には身近な例で答えてもらえると理解がしやすいです。

「レギュラーでこれくらいの仕事が来ていて」「何人くらいのチームで」「これくらい時間をかけて仕事して」「毎月何本くらい完パケする」「残業はあるけどこの程度」
と言ってもらえれば仕事の規模感や自分の職場環境がなんとなくイメージできるのではないでしょうか。

学生は別に経営状態の判断をしたいわけではないです。言われてもわかんないしね。
いきあたりばったりのワンマン経営ではなく、計画的な運営ができているかどうか、知ることができれば安心できますね。

給与やお休みなど待遇面はどうなってる?

ぶっちゃけどのくらいもらえますか?1年後はどれくらい上がりますか?ボーナスはありますか?
22万〜35万なんて書いてあると「間とって28万くらい?」とか思っちゃう人がたまにいますけど…。
特別なことがなければ基本最低ラインのスタート、というのはわかると思います。

じゃあどうしたら上がるのか、上がり幅や上がるまでの期間について知りたいですよね。
将来のことを約束するなんてその場でできるはずもないですから、過去の実績について聞くしかないと思います。

特に育成期間であるアシスタントから一人前のカメラマンやディレクターになったときにどれくらい上がるのか。どのようなシステムで給与が決まっているのか、歩合があるのか、などについてわかるとイメージしやすいかなと思います。

お金については特に質問しづらいんですよね。どうしても聞けなければ学校が代わりに聞くこともあります。

モチベが上がっている学生は休みについてあんまり聞かないかも知れません。なので採用側が「ちゃんと休めますよ」アピールしてもあんまり効果がないかも。働きだしてから「結構休みがあるんです!」と驚いている子もいるくらい。

好きなことに関われているというボーナスが効いている期間ですね。休めるということよりも「休みがあるから続けられる」という観点が大事なんじゃないでしょうか。

積める経験、成長できるかどうか

最近はホワイトすぎて辞めちゃう若者もいるとかニュースになってました。
自分が関わった成果がわかる、成長に気づける、職務における裁量が広がる、そんな仕事を学生は求めているようです。

何もできないくせにナマイキな…。と思われるかも知れませんが、せっかくやる気になっているんだからそこを伸ばしてやれる職場を用意してやるのが粋な先輩の務めってやつですよ。

とはいえ、「いろいろできるよ〜」ではなんか不安です。
1年後、2年後、3年後でどこまで任されるようになっているのか、それぞれどんな役割を担っていくのか、教えてあげてください。

「育てすぎるとフリーになっちゃうかも」と思うと気が気じゃない?
フリーでもやれるくらいの力がないと社内でも戦力にならないでしょ〜!
それくらいの気概で育てると、育てている側も楽しくなってきますよ。

目指す働き方にどれだけ近づける?

例えばカメラマンになりたいという学生がいたとして、「カメラマン」としての働き方にも無数に種類があるわけです。もちろん夢は具体的に持っていたほうがいいと思いますが、目標がピンポイント過ぎて「それ以外には興味がない」という学生が多い気がします。

あまり近視眼的になっていると、せっかくのご縁を見逃すか、いつまで経っても踏ん切りがつかずに就活を延々と続けることになります。やっぱり情報のインプットが少なすぎるんですよね。

知りたいと思った時にちゃんと教えてあげられる人が少ないのも問題ですが、これは現役プロのカメラマンと直接コミュニケーションを頻繁にとれていないとわからないような気がします。(TMS生はできてる!と思います…)

だから○年でカメラマンになれる!と言われてもあまり腑に落ちないんですよね。いきなりやりたかったことができるわけではないことは理解していますから。 一つずつステップを上がることで、まだ本人も気がついていない仕事を発見したり世界が広がったりする、その会社での働き方の魅力について、働き方の幅の広がりについて、説明してもらえると嬉しいんじゃないでしょうか。

もちろん採用担当者も学生だった頃があるわけで「自分はどうだったかなー」と思い出しながら話してくれています。すごく親身になってくれる方も多く、とってもありがたいです!

でも必要な能力やスキルは時代とともにどんどん変わっていきますし、価値観も多様になっています。

「学生の求めていることが微妙にわからんな〜」と思われたら、上記のことを気にしてみてください。

採用担当って結構プレッシャーもありますよね。
採用した学生がすぐに辞めちゃったりしたら面接も無駄になる、入社手続きなんかも会社にとっては結構負担です。

採用活動に本気なのは企業も一緒!
ミスマッチの無い就活を目指して欲しいですね。

長くなっちゃったので就活学生に読んでほしい、
【企業が学生にもとめているもの編】はまた次回

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