TMS 東京映画映像学校

失敗しない!初めての映画の作り方【プリプロ編】

2023.05.15
前回までの記事はこちら
» スマホでもOK。初めての映画の作り方【企画編】

撮影のことをプロダクション、と呼んでいたことからプロダクションの前の作業をプリ・プロダクション、あとの作業のことををポスト・プロダクションと呼びます。
略してプリプロとは撮影準備の事、ポスプロとは編集やCG加工、音の調整のことです。

前回の企画編ではスケジュールと予算について考えました。
もうちょっと実務的、具体的なプリプロ作業を検討しましょう

1. 脚本を書く!

何はなくとも何を撮るのか決まっていないと撮れません。企画をもとにシナリオを起こし、登場人物設定なども細かく考え、セリフも書いていきます。最初は5分くらいの短めのものが良いと思います。いきなり宇宙戦争みたいな大作を作ろうとしないこと!

2. キャストを決める!

最初の作品なので友達に出てもらうか自分も出演することを考えましょう。カメラで撮られるのって緊張するし時間はとられるし、俳優志望で無い限りあんまり気が進まない人も多いでしょう。自分も一緒に負担してチーム全体で作り上げることを目指しましょう。

3. ロケハンをする!

ロケーションハンティングとは撮影場所の下見のこと。撮影意図をしっかり伝えられる撮影場所を選びましょう。プリプロの中でも大きなウエイトを占め、今後の仕事にも繋がっていく重要なプロセスです。特に注意すべきは、

撮影許可が得られるか

撮影が禁止されている場合もあります。許可されているところでもクレームが入れば撮影が中止になることも。。人に迷惑をかけないのは当然ですが、不審に思われるようなアヤシい行動も避けること。事前に何をやっているのか明らかにして、十分確認しましょう。

電源はあるか、トイレを用意できるか、雨を避けられるか

どれも撮影の快適さや用意する機材に影響を与える大事な要素です。電源があっても勝手に使っていいわけではありません。トイレが遠い場合は場所も確認しておきましょう。

交通手段や集合場所

現地への移動手段に無理がないか確かめておきましょう。人が集まるだけでそれなりに目立ちます。不慮の事故などを避ける意味でも安全で迷惑のかからない集合場所も調べておきましょう。荷物など一時的に置けるとベターですね。

この辺の情報はGoogleマップだけではわかりません。現地に足を運ぶのが大前提ですね。

4. スタッフを割り当てる!

自分が監督兼カメラマンをするとしても、指示出しや衣装・小道具周り、荷物管理などしてくれる助監督が必要だと思います。もうちょっと本格的にやるならカメラマンはカメラに詳しい人にお願いして、監督はモニターを見ていたい、とか。

照明も入れたい、録音部もほしい、など要望は広がっていくでしょう。まあ最初は2人くらいで頑張りましょう。インディーズMVとかはプロの現場でもそんな感じです。

5. 画コンテを書く?

脚本を元にカット割りをし、構図を決めて、カメラの動きをつけます。ここだけでとんでもない量の作業が発生するし、ちょっと3行で説明はできないですね。。この作業をしているうちに「もう映画とかいいかな…」となりかねないので、極論しますが無くてもいいです。

ただ、一番の見せ場になるカットだけは「この角度から」「このくらいのサイズで」「こういうカメラワークで」撮る!というのを決めておいてください。みんなの印象に残る、この作品の象徴となるような画を撮ることができれば、今後の自信に繋がっていくハズ。

とりあえずこの辺りに気をつけて、撮影に臨みましょう。
プリプロにきちんと力を入れたかどうかで時間内に撮りきれるかどうかが変わります。

「おや、機材レンタルの準備や香盤表の作成は〜?」
と言う方もいるかも知れません。

それらが必要だとすると、1作目にしては凝り過ぎなのかも。
カメラはiphoneでいいし、カメラマンも仲のいい友達でいいです。
撮り順も一番やりたいことからでOK。

まずは1本完成させること!

Done is better than perfect.
「完璧であるよりも完成させることが大事だ。」
マーク・ザッカーバーグ

https://youtu.be/88inOjgMxRo

完璧を目指さないなら、明日にも始められますよ〜。

次回は撮影編です。

続きの回はこちら
» スマホでも撮れる!初めての映画の作り方【撮影編・段取りの部】
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