TMS 東京映画映像学校

中学生・高校生もできる!初めての映画の作り方【撮影編・撮り方の部】

2026.02.13

映画は特別な機材がなくても作れます。
スマホ1台でもOK。大事なのは「どう撮るか」です。

前回までの記事はこちら
» スマホでも撮れる!初めての映画の作り方【撮影編・段取りの部】
» スマホでもOK。初めての映画の作り方【企画編】
» 失敗しない!初めての映画の作り方【プリプロ編】

今回は、プロっぽく見せる撮り方のコツを紹介します!

① ヒキを撮ってからヨリを撮ろう

まず覚えてほしいのがこれ。

ヒキ(引き)=広い画 ワイド、ルーズとも
・ヨリ(寄り)=狭い画 アップ、タイトとも

最初にヒキを撮ると、

・どこで
・誰が
・何をしているのか

が分かりやすくなるよ!
そのあとでヨリを使って、感情や表情を強く伝えます。
いきなりアップから始めると、何が起きているのか分かりにくいのだ。
あと、ヨリを撮ってるウラで撤収準備ができるという超・現実的な理由もあるぞ!

ヒキがあるから位置関係がハッキリする

② 構図にこだわろう

基本は「三分割」

画面を縦横3つずつに分けて、線が交わるところに人物を置くとバランスが良くなります。

  • 真ん中ドーン!はインパクトを与えたいとき以外しない
  • ワンショットも左右どちらかに少しずらすだけで映画っぽくなる

“写真”を撮るつもりで「撮りたいもの」と「背景」のバランスを考えて、背景も含めて印象的な「画」になっているか考えてみよう。

大事なのはメリハリをつけること!

場面が変わりつつもほぼ3分割構図になってるのがわかる

③ 縦型か横型か

映画は基本的に横型ですが近頃は縦型ドラマも人気です。

・映画館 → 横型
・TVドラマ → 横型
・YouTube → 横型
・SNSやショート動画 → 縦型が多い

そもそも最初に「どこで公開するのか?」を決めておく必要がありますね。
途中で変えることはできませんから!
映画っぽくしたいなら、横型がおすすめ。

インスタグラムやTikTokなど縦型ならごく短いショート動画を作る方向で考えよ〜。

④ カメラはFixが基本

実はプロはむやみにカメラを動かしません。
カメラを固定して撮影することをFix(フィックス)といいます。
まずはFixで撮るのが基本。

・三脚があればベスト
・なければ机や台に置いて
・手持ちの時はふらつかないようグッと脇をしめて!

手ブレは臨場感を出すこともあるけれどほとんどの場合は気持ち悪いです。
意図的でないならなるべく避けよう!

⑤ パンとチルト

写真(静止画)にない動画独自の表現がカメラワークです。

パン:カメラを横に向ける 場所の広さや横の動きを表す
・チルト:カメラを上下に向ける 高さや縦長のものを示す

例:人を目で追う → パン

素早いパンはスウィッシュともいう

・足元から顔まで見せる → チルト

重要人物の登場シーンに

ポイントは

・一定の速さで行うこと
・始まり位置と終わり位置を決めておくこと

急に止めたりガクッと動くとカッコ悪くなります。

動画用の三脚はパン・チルトがしやすいように首振りの固さ(重さ)が調節できるようになってるのだ!

⑥ ズームイン・ズームアウト

ズームは便利ですが、使いすぎ注意!

・感情を強調したいとき → ズームイン
・状況を見せたいとき → ズームアウト

でもズームインするより、カメラを持って近寄る方が自然です。
ズームインは「ここを見ろ!」っていう作り手側の指示だから、
多用するとな〜んかわざとらしくなっちゃうんだよね〜。

ズームインを多用する巨匠といえばジョン・ウー

⑦ ドリー(カメラが移動する撮影)

カメラごと前後左右に動く撮影方法。トラッキングショットともいう。
これができると一気に映画感が出ます。

・被写体に寄っていく >> 人物が大きくなる >> 集中・緊張・始動

・被写体から引いていく >> 背景が広くなる >> 周辺環境・孤独感・結末

・被写体と並走する >> 背景が次々と変わる >> 疾走感・移動感・継続

台車や車付きの椅子を使ってもいいし、手持ちでも意外とできます。
ただしカメラマンは後ろ向きに歩くことになったりして結構あぶない!
画面に集中していると段差でこけたり海に落ちたり田んぼに突っ込んだり。。
できればカメアシ役も決めてサポートしよう。
あくまで安全第一でね!

歩きと並走しながら撮影するドリーとクレーンの合わせ技

⑧ 大事なカットは時間をかけてじっくりと

実は映画は「急いで撮る」よりも大事なシーンに時間をかけることが重要!

・サイズを変えて撮る

・角度を変えて撮る

・うまくいかないなら、休憩を挟んで撮る

「まあいいか」カットはだいたい使えません。撮り直すくらいならじっくりと!
ただし時間は有限ですし、なかなかOKを出せない優柔不断な監督は嫌われちゃう。
理想をアタマに描いてから撮影に入りましょう〜

被写体の動きとカメラの動きの組み合わせは無限大。
その中からベストを探り出すにはセオリーだけでなく経験と勘も必要です。
いっぱいチャレンジして自分なりのコツをつかんでいこう!

そして…

どんな機材を使うかよりも、常に考えて撮ることが大事です。

「なんとな〜く」でも撮れちゃうのがカメラだけど、

「何を一番撮りかったのか」というスタート地点に立ち戻って考えてみよう。 撮影を経ながら成長するのだ!

次回は編集編ですよ〜。

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